学生の頃テスト前に「全然勉強してない」と言ってる人ほど高得点を取っている話(実はちゃんと勉強している)はよくあるけれど、大人になっても「うちも貯金なくて生活カツカツだよ」と言いながら詳しく話を聞くと貯金はちゃんと数百万円以上あるということが私の周りで何度かあった。「約3人に1人は貯金額100万円以下」というのは雑誌やネット記事でも見かけていたので貯金のない私は安心していたけれど結構ヤバい状態なのでは?と考え始めたのはつい最近のこと。

かくいう私は32歳独身、本当に貯金なし!月々のやり繰りを毎月ギリギリでしている。そして、さらに言えば2023年いっぱいで仕事も退職したので2024年どうやって生活していこうか今から頭を抱えている。本来であれば次の就職先を決めてから退職するのが良いのだろうけれど、私の場合2024年1月から約1ヵ月間フィンランドへ行く予定なので次の就職先を決めていない。なんなら長期休みを取るために退職したといっても過言ではない。居心地の良い職場だったけれど長時間労働だったため年々体の疲れが取れないことに悩み始め、このフィンランド旅行を機に退職した。海外旅行へ行けるほどお金に余裕があるんじゃん!という声が聞こえてきそうだが雀の涙ほどのボーナスと預金残高全額を航空券に費やした。私にとっては清水の舞台から飛び降りるつもりの行動なのだ。さて、そうまでして何故フィンランドへ行きたいのか?それは「フィンランドの寒さと暗さを体験するため。」

フィンランドは、国連の持続可能開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)が発表している世界幸福度レポートにおいて世界幸福度ランキング6年連続1位の国だ。自然も豊かで、水も日本と同じく軟水、母国語はフィンランド語だがほとんどの人が英語も話せ、サウナ発祥の地ということもあり、お風呂文化こそないがサウナ文化が根付いている。一見すると日本人も住みやすそうな国だが、冬は極寒で気温が-10度~-20度を超える日もある。そしてよく聞くのが「寒さよりも暗さが辛い」という話。フィンランドは緯度が高いため冬は日照時間が短く、晴れの日も少ない。すると気分が落ち込みやすく、うつ状態を引き起こしやすいため現地ではビタミンⅮのサプリメントを摂取する人が多いそうだ。なんにせよ、暗さが辛いというのは普段夜行性の私にとっては中々想像し難い。これは実際に現地で体験しなければ、わからない感覚なのだろう。

体験してみないとわからないと言えば、私は大学の卒業旅行で4日間シンガポールを訪れた際、こんな経験をしたことがある。あるレストランのメニューで唐辛子マークが表記されているものとされていないものがあった。私は辛い食べ物が苦手なので当然、唐辛子マークの無いメニューを注文した。しかし提供された料理は辛く、涙を浮かべながら食べることになった。その時に痛感したのは、シンガポールは比較的に辛い料理が多く(もちろん香辛料を使用していない食べ物もある。)日ごろから辛さに慣れている現地の人と普段辛い料理を避けている私とでは辛さを感じる感覚や辛いの基準が異なる、ということ。結局のところは百聞は一見にしかずで「自分自身で経験をしてみないと何もわからない。」ということを、その時に学んだ。だからこそ!フィンランドの冬の極寒の気温や暗さを経験をしに冬のフィンランドへ訪れる必要があるのだ。